戦国自衛隊1549(ASIN:B000B6H68M )
まあまあ。
ローレライの時も思った、けど、日本の映画はこういうカルトっぽい話が増えていくんだろうか。タイムスリップとかの小道具じゃなくて、なんか日本の精神論的なモノを語り出すと、どうしてもカルトっぽくなってしまう。ほげ〜というか。もっとまともに戦後の日本を語れるヤツいないのかよ。物語が解体されたのちの国民はかくも貧しき精神しか持てないのか、と思う。ま、いいけど。
詳しく突っ込むと、平成の日本人に対する考えとかは映像で見せるべきだと思ったし、鹿島がF-UNITに入れ込んでいた理由もよくわからなかった。っていうか、鹿島、めちゃくちゃ影が薄く感じるのは気のせいか? 七兵衛のほうがよっぽど存在感がある。斎藤道三のキャラ作りはちょっと、おもろい。信長の正体のところも、まあ、うまくできているといっていいだろう。
ただ、これ、全くあとに残りませんねえ。危機到来→ここはオレに任せて行け→華々しく死ぬ→「●×さーん!」(でも結構淡泊にメンバーの死を受け入れる主人公達)の連続で、ストーリーの盛り上りのために予定調和的にアホのように登場人物が死んでいく。主人公・鹿島が守った平成の日本人も存在があやふやなまま、スクリーンには一度も出てこない。結局、……で、何なの? と訊かれて、テーマがはっきりしない作品になっています。
気になったのは、これ、相当自衛隊が協力してるっぽいことか。PRに必死なんだろうけど、この映画の自衛隊の扱いってどうよ……。