「貴腐」構想メモ

HEARTNER HEARTSの同人誌の構想を練りつつ。タカミのお話で、タイトルは「貴腐」がいいな。高貴なる腐敗。でも、実際は内側が腐っている話だから、貴腐とは逆だ。ウォーター・ホワイト(蜂蜜)というのも捨てがたかったんだけど全く甘くないしな、この話。虐待。トラウマ。父親殺し……という、本編にはまったくなかったテーマを行きて帰りし物語として、書きたい。

雪。全てを打ち消すような、純白。

本編はなんだったんだろう。私は多分あれで罪が許される話を書きたかったんだと思うけど。というか、恐らく、罪を抱えた自分を受け入れてもらう、母性を求めた結果っていうか。全てがあとづけなんでもう何でもいいですが。

そういえば、父親殺しといえばベアトリーチェだけど、あの絵ってぱっと見、フェルメールだよなあ、同じ画家なのかなと思ってたら美の巨人たち:グイド・レーニ「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」。なーんだ、そうなのか、という。

タカミ自身はのんびりしてて、愛してもらってるな〜的な歓びを感じて欲しい人ではある。しとしと降る雨を店内から眺めながら唯が「雨だとお客さん来ないね」と憂鬱そうに言うところで「でも、唯くんとふたりっきりだから私は嬉しいです」とかお花散らせながら言ってるといい。この人、いろいろあって、自分を心から愛してくれる人も、自分が心から愛する人間も一生現れないだろう、と根拠のない確信を持って生きていた人なので、ときどき、愛の生む、目のくらむような奇跡に泣きたいような思いに駆られて、唯を抱きしめているといいなと思います。

とりあえず結末だけがくっきり鮮やかに浮かんでいるので細かいところを詰めなければな〜書くのが楽しみではあるんだけど、読んでくれる人間いるのかという。

多分、HEARTNER HEARTSで書く同人誌はこれっきりだと思う。エンディングとさほど変わりない後日談は書く気ないし。