アメリカン・ビューティー（ASIN:B000B4NFPC）

これがアメリカン・ビューティーなのか、と放心したところで、ビューティってリッキーが作中のなかで言っていた生を超越した美のことかと気づいた。そして、コメディタッチ……なのか、これは。

ないものねだりをしている人たちが痛々しく、見るのがちょっときつかった。泰然としていて、もっとも大人に見えるリッキーでさえ、趣味は覗き、彼の父親は元大佐で隠れゲイおまけにナチを崇拝して、母親の頭のネジは少しゆるんでいる、そんでもって本人はヤクの売人なわけでこれがアメリカの家庭なの？　と思わないでもない。ま、そうかもしれないが。豊かで開放的なアメリカのダークサイドを描いたと評判だったわけだが、日本人にはピンと来ない映画なのではないだろうかと思った。

アンジェラは妖艶な演技と素朴な演技の切り替え方がうまくてめちゃくちゃキュート。あと、リッキーのお父さんにも激しく萌えた。