妹に相談したいが、そんなことないよ、その医者が間違ってると言うのだろう。親父はその前にそんなことを言い出した私に怒り出すだろう。肉親の診療は正確な判断ができないと言ったその口で違うと言うんだろう。

一年生のとき、いま思えばお遊びみたいな臨床心理で先生が神・人・精霊って覚え方を教えてくれて、神経症人格障害・精神病なんだけど、神経症だったらまだ私は合格かなっていまだに思ってた。何に合格かというと、ま、人生?

こんな形で落伍するとは思わなかった。まさか一生つきあっていくかもしれない病気だとは思ってもみなかった。

考えてみれば、人格障害にしろ精神病にしろ、すごい響きだ。人間の本質って心なんじゃないですか? 欠陥品なんですか? どこで取り替えるのそれ。っていう。認知症とかそんな言葉でお茶を濁すな。痴呆は痴呆だろと思ってたけど、実際認知症とかって、当事者にしてみたらそうやってオブラートにくるみたくなるような苦しみかもしれない。

そんで私は専門家を紹介されて担当医ともお別れ! やった! と思って今になってなんだか泣きたくなった。ヤブっぽかったし私の話よくシカトしてたけどあれはあれで一生懸命やったよ。もう私の担当医ではなくなるのだな。