トロイ(ASIN:B000B63CVW)

トロイとスパルタの確執の歴史に幕が下ろされようとしていた時、トロイの王子パリス(オーランド・ブルーム)はスパルタの王妃ヘレン(ダイアン・クルーガー)と恋に落ちた。それが後に史上最大の戦いを引き起こすこととも知らずに。トロイ軍の総大将ヘクトルエリック・バナ)は祖国のため、アキレスを中心としたギリシャの大軍と戦うことになるのだが……。

トロイ面白かった! かの有名なパリスの審判からして既にヘタレっぽいのだけれども、思ったよりずっとパリスが情けなくて満足した。こんなふうに「誰でも知っているお話」でも視点が変わって脚色をちゃんとすればハリウッド映画になるのだなあ。

ヘレンを連れ帰ったとき、娘や元カノが出て来て「キー! あなたパリスの何なのよ!」「結婚するのは私よ!」「お父さん……その綺麗な女の人誰?」となるんだとばかり思っていたので彼女が温かく王家に迎え入れられてビックリした。

ストーリーは壮大に見えた予告編と比べると、やや堅実に進む。ブラッド・ピットはまあいつも通りで、やはりオーランド・ブルームが思ったより良かったなあ。エリック・バナはいい髭だった。というかやはり熱い男の戦いは胸ときめくものがあります。

パリス以上にろくでもなしなイメージがあったプリアモスは、存在感がある名君に仕上がっていて、ほろりとしてしまった。

結局、イケメンが全てを制するという切ないお話かと。