EさんとKさんの誘いで

法要→サンマルクでランチコース→カラオケ(三時間)

というコンポを決めた。


寺は丘の上にあった。体育館のようだった。街が青くかすんでみえて美しかった。

私はSound HorizonのYieldと恋人を射ち堕とした日ともののけ姫の主題歌だけ歌って、同期のTの物まねをして、彼が狙っているEさんに思わせぶりなメールを送らせて遊んだ。

Tは自己中心的な性格が災いして友人がほとんど全くといっていいほど存在しないのだが、なぜか他人の噂や事情には詳しい人物であり、それが皆の疑問と好奇の種になっているのである。

つまり不審なのだ。

「このへんでカプセルになってるかもよ」

「明日学校でサンマルクいましたよねとか言われたりしてね!」

こんな感じで、当人たちしか知らない行動をなぜか知っているのである。

Eさんは綺麗な女性で、彼が車の助手席に乗せたい、横に置いて連れて歩きたいと思う気持ちもわからんではない。しかも意味不明なメールにもわざわざ返信の手間を惜しまない優しさがあるからそりゃ舞いあがってしまう。Tはまた私の話もしていたらしく、私は私でなぜ私の台所事情を知るのか問いつめたい心持ちでここまで来いとメールしてもらったのだが、「温泉に入ってて」と、よくわからんメールが返ってきた。彼の禿げあがった額の髪がこのごろになって増えてきた理由も訊きたかったのだが。

EさんはEさんで小林なる人物に惚れているのだが声すらかけられないという有様だった。同じ班だった実習のときに飯に誘えば良かったのにとKさんと言いまくってでもそれはもう六ヶ月も前。戦略を立てるには遅すぎる。仲良くなりたかったら即時行動だよ。ってことで。

最近、私は私と付き合いをする人間の方が希少で、またそれは当然なのだという境地に達し、とにかく行動することにした。私はろくでもない人間なので、そう思えば断られてもさしてダメージもなく、そうすると意外と皆、誘われてくれる。けれども考えてみれば昔からそうだった。何でもほいっと一線越えちゃうタイプで、しかもそこに無自覚だった。

が、とりあえず小林君を見てみらんことにはお話にならないよ! ってことで明日は先輩の教室に潜りこんで小林とやらの筋肉を見てこようと思います。楽しみだなあ。いい男だといいな。ドキドキ。